カミングアウトして良かった
両親がマンションに遊びに来たので、おふくろの味「粕汁(かすじる)」のレシピをゲットした。
子供の頃、嫌いだった食べ物、あんこ・セロリ・粕汁。今でもあんこは苦手な食べ物で、社交辞令で口にする程度(お土産で饅頭が配られたら味わう前に飲む)。
セロリと粕汁は、大人になって大好物になった。セロリはどこのスーパーで買っても変わらない味だけど、粕汁は色んな味がある。冬になると食べたくなる「オカンの粕汁」。
自分がゲイだと親に伝えていなかった時に料理のレシピを聞くと、
母親「彼女に教えてあげるー」
となる我が家。恋愛・結婚の方向に話が進んでしまいモヤモヤする。嘘をつくから緊張するし、コミュニケーションが面倒臭くなっていく(カミングアウトは30代後半にした)。
10〜20代の頃は「おふくろの味」に興味がなかった。30代になると「懐かしい味」に興味が出てきて、肉より魚、洋食より和食にシフトチェンジ。
「大人になったら好きになる!」と言われていた通りだった(20代でも十分に大人だけれど)。
オカンのカレーや肉じゃがは、10〜20代前半に料理している場面を関心があって見ていたのか、手伝いをあまりした記憶もないのに、再現は可能。
もともと嫌いだった粕汁の観察はしていないので、具材の中身もうろ覚え。酒粕が臭いので近づかなかった。
「なんで今日、せっかくの唐揚げなのに、粕汁あるの?」って文句を言っていた記憶もある。唐揚げ好きなので、「台無しにするな!」と反抗期。
酒粕ってこんなんだったのか…
親からの『恋愛・結婚しろ圧力』が高まる20代中頃には、キッチンに近づかなかった。「家庭を作れ」と言われそうになる言動を避けた。
20代後半から今のパートナーと同棲して、30代になって、「強烈に粕汁を食べたい日」が年に2回ほど訪れるようになる。
友達や彼氏と定食屋を巡ったり、ググったり、ククパったり(クックパッド見て)、自分で作ってみた。それはそれで美味しいんだけれど。
でも、「オカンの粕汁」とは別物。記憶では嫌いだったけど、今思い出したらあれは美味しかったんだと分かる味。
たまたま今日、父親が「昨日、粕汁を食べ過ぎてー」との会話が出て、「強烈に粕汁を食べたい日」の口になり、作ってもらうことに。チャンス、メモしよう!
でも、必要なかった。粕汁は、基本の作り方。頭の中で勝手に「肉か魚」が入っていると思い込んでいたのが根本的な間違い。
定食屋など外食での粕汁メニューは「売り物」だし、豚や鮭など、何かしら大きな具(メイン)が入っていたりする。
クックパッドは普段お世話になっているものの、粕汁に関しては「攻めのレシピ」がチラついて迷宮入りを加速させた。たまに、とんでもない地雷レシピあるよね。
「鮭じゃない、豚か。いや味噌か、違った、次は鳥!おかしい、ブリ?白身?鯛なのかー」そんな試行錯誤で辿りつけなかったんだけど。
「オカンの粕汁」は肉魚は不要。「子供に野菜を食べさせるため」のレシピで、シンプルに野菜中心で健康志向。
味の秘密は引き算というか、安く済ませる家庭の台所事情。具材は人参・大根・こんにゃく・油揚げ・ネギのみ。
ネギは色味(緑色をキープ)のために、食べる時に食べる分だけ煮る。だからネギはシャキシャキ。ポイントはそれぐらい。
こういう些細な事も、ちょっとゲイだから(?)こじれてた案件。これから好きなだけ、カス汁を楽しめる。
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確かに小・中学生で粕汁好きは聞かないし、大人の料理ですね。湯豆腐も味が無くて食べづらく、大人になって美味しく思います。幼少期酒粕で作る、甘酒の方は好きでした。あんこは薄めてやっと飲む感じ、自分なら買いません。同じですね。
めだかさん、コメントありがとうございますー。
色んな料理を食べとけ!と口癖だった両親です(食育?)。あんこ、薄めて飲む方法って手軽そうですねー。
パートナーが正月にあんこ買っちゃって、ずっと冷凍庫で化石状態なので、試してみます!私、まだ湯豆腐は好きになれてない子供舌ですー(;´ρ`) 。